組立舞台による巡業の場合、劇場の環境をそのまま持ち運ぶ訳にはいきません。
人形芝居から文楽へと続いた歴史に学び、各地に残る人形芝居の農村舞台を巡れば、手摺や舟底、太夫座といった人形浄瑠璃に特有の装置が発展してきただけでなく、地域の山林で調達できる材が舞台間口を決めていたことも判ります。
組立式とは言っても、現代の耐震基準を満たすよう構造解析を行い、その材寸と様式から全体のプロポーションを設計しました。
祝祭の仮設舞台は全国に数多く、季節の祭事に併せて組み立てられ、過ぎれば解体されて更地に戻ります。
起源を遡ってみても「昔からこうだった」と言われるだけで、組み立てもまたお祭りの一部として伝承されてきました。
一方、芝居や見世物の興業のために造られる小屋掛けは、人形浄瑠璃を例にとれば、仮設ではあっても、唐破風を擬した意匠であったり錺金具が散りばめられていたりして、賑やかな公演だったことが絵図に伝わっています。
組立舞台による巡業の場合、劇場の環境をそのまま持ち運ぶ訳にはいきません。
人形芝居から文楽へと続いた歴史に学び、各地に残る人形芝居の農村舞台を巡れば、手摺や舟底、太夫座といった人形浄瑠璃に特有の装置が発展してきただけでなく、地域の山林で調達できる材が舞台間口を決めていたことも判ります。
組立式とは言っても、現代の耐震基準を満たすよう構造解析を行い、その材寸と様式から全体のプロポーションを設計しました。
建築設計:田野倉建築事務所/構造設計:福山弘構造デザイン
組立施工:菜の実建築工房/幔幕・のぼり製作:宮本卯之助商店