屋外の開放的な空間で見る人形浄瑠璃、「にっぽん文楽プロジェクト」

公演案内

Greeting
飲む・食べる・見る-「にっぽん文楽」in六本木ヒルズを存分に楽しむ方法

 劇場の中ではなく、屋外の開放的な空間で、飲みながら、食べながら、間近で文楽を見るー この夢を実現したのが「にっぽん文楽」です。
 舞台は、銘木の産地・吉野から切り出された檜をふんだんに使って作られた移動自由の組立て式。「にっぽん文楽プロジェクト」のために、新たに作られたものです。幔幕に仕切られた客席(縁台)は、僅か300席ほどしかありません。間近に文楽を見ることが出来ます。
 「にっぽん文楽」を存分に楽しんでいただくためには、まずチケットと同時に、大阪を代表する料理茶屋「大和屋三玄」の特製弁当(監修/料理研究家・松本忠子)を予約。
 当日は、会場に早めに着いて、お好みの席を確保した後、花街の名残りをとどめる神楽坂に店を構える名店・紀の善の甘味と選りすぐりの純米酒を購入します。席に戻って、ゆっくりとお弁当を広げてください。
 今回の出演者は、日本芸術院賞などに輝く、文楽を代表する人形遣い・吉田玉女を始めとした一線級の顔ぶれです。玉女は、4月に「人間国宝」であった師匠の名跡・玉男を襲名しますから、「玉女」としては最後の舞台となります。演目は、舞台披きに相応しく祝儀物の「二人三番叟」と道成寺物の名作「日高川入相花王 渡し場の段」。短い演目ですから、事前に本やインターネットで、あらすじを頭に入れておけさえすれば、初めての人でも、心に余裕を持って見ることが出来ます。開演前や幕間はもちろん、上演中も飲食自由。飲みながら食べながら、「ショートトーク」で様々な視点からの文楽の魅力を聞き、一流の芸を楽しむことが出来ます。

総合プロデューサー 中村雅之 横浜能楽堂館長/ 明治大学大学院兼任講師

プレスリリース

Press Release

公演概要

Outline
にっぽん文楽 パンフレット
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演目・出演

Performer

「二人三番叟」(ににんさんばそう)

国家安穏・五穀豊穣を祈り、能・文楽・歌舞伎などが生まれる以前から、日本の芸能の中で演じられ続けて来た「翁芸」の流れの中に位置する演目。文楽の「寿式三番叟」では、千歳、翁、二人の三番叟が順番に登場して舞うが、「二人三番叟」は、その中から三番叟を抜粋して演じるもの。 三番叟は、種まき、実りなど稲作の様子を舞踊化したもの。性格の違う二人の三番叟が、鈴などを手に、変化にとんだ動きを見せる。「翁芸」が本来的に持つ荘厳さの中に滑稽味が加わる小品だ。

  • 豊竹英大夫、豊竹希大夫、豊竹亘大夫
  • 鶴澤清介、鶴澤清馗、鶴澤清 、鶴澤清公
  • 吉田玉女、吉田簔二郎、吉田清五郎、吉田簔一郎、吉田文哉、桐竹紋秀、吉田玉翔、吉田玉路、吉田玉延
  • 望月太明藏社中

日高川入相花王 渡し場の段(ひだかがわいりあいざくら わたしばのだん)

能を源流として、歌舞伎でも様々な形で作品化されている「道成寺物」の一つ。宝暦9年(1759)、大坂・竹本座の初演。広く知られている安珍清姫伝説に皇位継承争いを加え、他の「道成寺物」とは一味違うスケールの大きい物語に仕立てている。全五段だが、現在演じられているのは四段目の前半「真那古庄司館の段」と後半「渡し場の段」のみ。特に「渡し場の段」のみを演じる場合が多い。 桜木親王は、皇位継承争いから山伏・安珍に身をやつし都を逃れる。途中、一夜の宿を借りた紀州・真那古庄司の一人娘・清姫は、かつて都で見初めた桜木親王に恋心を燃やす。しかし桜木親王には、恋仲のおだ巻姫がいた。庄司の館で落ち合った二人は、道成寺へと向かう。それを知った清姫は、嫉妬に狂い後を追う。 「渡し場の段」は、この先から始まる。清姫が、道成寺を目前とした日高川の岸まで来ると、追って来るのを予測していていた桜木親王に言い含められていた渡し守が乗せるのを拒む。嫉妬の塊となった清姫は、日高川に飛び込み、蛇に姿を変え激流を渡り切ったところで終わる。清姫の娘の首は、蛇に変身すると、一瞬にして「ガブ」と呼ばれる恐ろしい形相となる。

  • 竹本三輪大夫、竹本文字栄大夫、豊竹希大夫、豊竹亘大夫
  • 竹澤團七、竹澤團吾、鶴澤清 、鶴澤清公
  • 豊松清十郎、吉田玉佳、吉田清五郎、吉田簔一郎、吉田文哉、桐竹紋秀、吉田玉翔、吉田玉路、吉田玉延
  • 望月太明藏社中

ショートトーク「私の文楽」

  • 葛西 聖司(古典芸能解説者)
  • 林 望(作家・国文学者)
  • 山本 益博(料理評論家)
19日(木): 林 望 林 望 20日(金): 葛西 聖司 葛西 聖司
21日(土): 葛西 聖司 葛西 聖司 22日(日): 山本 益博 葛西 聖司

※内容・出演者に変更がある場合があります。あらかじめご了承ください。
総合プロデューサー:中村雅之/アシスタントプロデューサー:榎本かおり(BOX4628)
組み立て舞台監修:本城邦彦(建築家)/弁当監修:松本忠子(料理研究家)/アドバイザー:宮本芳彦(宮本卯之助商店/組み立て舞台設計:田野倉徹也(田野倉建築事務所)/舞台監督:旅川雅治(能楽プロ)/技術監督:小坂部恵次(京都造形芸術大学准教授)/運営ディレクター:原昇(ミューズメント・ワークス)/グラフィックデザイン:みやはらたかお/組み立て舞台建築:菜の実建築工房/幔幕・のぼり製作:宮本卯之助商店/舞台機構・大道具:金井大道具/照明:岡田有生(ピーエーシーウエスト)・能楽プロ/音響:能楽プロ

アクセス

Access
六本木ヒルズ - ロゴ
六本木ヒルズ・ヒルズアリーナ
  • 〒106-6108 東京都港区六本木6-10-1
  • 03-6406-6000(10:00~21:00)

チケット

Tickets
チケット料金:2,000円 (自由席・全300席程度) チケット発売:12月15日から

※雨天荒天の場合は中止します。中止のご連絡は、こちらのホームページ上でご案内するとともに、チケットをご予約されたお客様へメールをお送りいたします。
※会場は屋外のため、防寒対策の設備はございません。防寒には、十分ご注意ください。
※飲食、持ち込み自由。「特製弁当」あり(予約制)。場内では、選りすぐりの日本酒・甘味もご用意しております。
※前売りはホームページでの予約販売のみとなります。下記お申込みフォームよりご予約ください。電話でのチケット予約はございません。
※チケットは当日受け取りです。ご予約後にお送りする「チケットご予約確認メール」を印刷してご持参ください。
※開演時間の15分前までに、チケット引き換え窓口へお越しにならない場合は、自動キャンセルになります。
※当日券は各回とも開場と同時に、お席に余裕がある場合のみ販売いたします。
※「特製弁当」の予約も、お受けします。ご予約の際は必ずチケットと同時にお申込みください。

「大和屋三玄」の特製弁当(予約制) 「紀の善」の抹茶ババロア・餡豆かん・豆かん 選りすぐりの純米酒
公演は終了致しました。